トップページへ お問い合わせ・メールフォーム
愛媛県海外協会
 
トップページ

海外協会について

主な活動事例

海外報ニュース

会員だより

トピックス

コラム

お問い合わせ

アクセス・海外協会の場所
 
  このページのニュースは、海外協会の会員向け会報に掲載されたものから一部を抜粋して掲載しています。
 

海外報ニュース
愛媛県海外協会報ニュースアーカイブ
2010年11月15日発行 海外報 第262号から   海外報最新ニュースへ 過去記事一覧リストへ
絆こそ 貴重な時代 協会のますますの活躍に期待
   県人会訪問は生涯の思い出に
           〜加戸知事(協会名誉会長)からメッセージ〜

 今月で退任する加戸守行知事は一九九九年の春、本協会の名誉会長に就任。以来、三期十二年にわたり協会活動の支えとなっていただいた。内外から退任を惜しむ声が寄せられるなか、加戸知事から協会へのメッセージが寄せられた。全文を紹介する。  
加戸 守行知事
 このたび、退任を目前に控えた私に、在外県人並びに海外協会の皆様にメッセージを送る機会をいただき、感謝申し上げます。
  1999年1月28日に愛媛県知事に就任して、今日まであっという間の12年間でありましたが、改めて振り返りますと、たくさんの在外県人の皆様とお会いしたことや、また貴協会と手を携えてブラジルや南カリフォルニアへの訪問団等をつくり上げたことなど、本当に多くのことが思い出され、万感胸に迫るものがございます。
  数多ある思い出の中で、現地訪問という点では、2003年の訪伯と今年8月の訪米は、生涯忘れられないものになりました。
    
  在伯愛媛県人会創立50周年記念訪問団として訪れた際には、困難の末に築かれた立派な工場や農場をつぶさに拝見するとともに、在芭愛媛県人会の皆様とも面会を果たすことができました。未来への希望を込めてクロマツの幼木を記念植樹いたしましたが、いつの日か、逞しく成長した姿をこの目で確かめたい気持ちもございます。
  南加愛媛県人会創立100周年記念式典では、参加者全員がふるさとの 絆 ≠胸に、一世紀という輝かしい歴史を刻んだ瞬間を共有することができました。実は、出発直前、激しい腰痛に見舞われた中での渡航でありましたが、唱歌ふるさと≠フ大合唱等、県人会の皆様と94名の訪問団員の熱い思いが薬効となり、大事に至らずにすんでよかったと 思っています。
南加県人会の100 周年式典で
(ロサンゼルス、今年8 月)
在伯県人会の50 周年式典で 
(サンパウロ、03年11 月)
北針記念碑のあるP・アリーナで
高校生らと記念植樹(今年8月)
  在亜愛媛県人会と在ペルー愛媛県人会には、残念ながら訪問は叶いませんでしたが、里帰りや研修事業など、今後とも繋がりが絶えないことを願っております。
  南米県人会からは、毎年、県人の御子弟を県費留学生や海外技術研修員として県内にお迎えして参りました。その数は1971年以降178人、私の在任中も44名にのぼっており、こうした2世・3世の若い方々が、県人会に新たな息吹を吹き込んでいただけるものと期待しております。様々な交流の産みの親であり、愛媛と海外をつなぐコーディネート役を果たされてきた貴協会には、民間交流の柱として、キャッチフレーズ「海を越えてふるさとの絆」のとおり、絆を支えていただいて参りました。
  ブラジルとの短期研修生の相互派遣や官民一体となった訪問団の編成等の取り組みなど、各々の会員が、海外の同胞に目を向け、心のこもったお付き合いをされていることに敬意を表し上げる次第です。
  故郷の先人の方々は、幾多の苦難を乗り越え、日本人としての誇りや文化を持ち続け、新天地で運命を切り開いてこられました。このことは愛媛県人の誇りであり、私たちに大いなる勇気を与えてくれました。また、それぞれの県人社会で、互いに助け合い、支え合う様は、まさに「愛と心のネットワークづくり」を実践されてきたようにも思います。
  このような在外県人の皆様と、互いの信頼関係をより緊密にすべく、交流を重ねて参りましたが、世界を取り巻く国際情勢が目まぐるしく変化し、個人の価値観も多様化する中にあって、固い絆の存在は、実に心強く貴重であると存じます。今後、この絆が一層拡大・深化して、「愛と心のネットワーク」のグローバルな展開が図られた時、愛媛発の「愛」で満ちた世界が実現するかもしれません。
  正岡子規と並び本県が生んだ偉大な俳人・高浜虚子が、昭和2年3月に詠んだ句に「東風の船着きしところに国造り」があります。海外で新しい国を作る友人にエールを送ったもので、私も同じ気持ちでおります。 在外県人の皆様におかれましては、これからも御健勝で、県人会を盛り上げ、母国・母県との友好交流の促進に御活躍いただき、貴協会にも一層の御尽力をお願いできればと思っています。
  最後に、これまで、長きにわたって、皆様に賜りました御厚誼に対し、改めて厚くお礼申し上げますとともに、我々の愛媛が、「愛媛の歌」のとおり、「愛の心」や「かがやく文化」が咲き、若い力が育つ、ますます光り輝くふるさとでありますよう祈念いたします。

▼第6期ブラジル研修生4人が来訪
  【さわやかに 伊予路 駆け抜ける】
 
「ようこそ 地球の裏側のふるさとへ」。海外協会が招聘する第6期ブラジル研修生が10月5日、本県入り。観光地めぐりや、事業所の視察、ホームステイなどを通じ、20日間にわたって愛媛の文化や、人、風土に親しんだ。
  今回やってきたのは、団長のイベッティ・ノリコ・フジサキさん(看護士)、チアゴ・キヨシ・ナカヤさん(システムエンジニア)、メリッサ・メグミ・シライシさん(CT技術者)、リエ・フジサキ・マツダさん(会社員)の4人。(4〜5面に研修生のメッセージ)
  一行は、協会員や、研修生OB、SGGなどのボランティの世話を受けながら、松山市や伊方町、西予市、今治市、新居浜市など訪ね、名勝地めぐりや地方祭などを楽しんだ。松山島博が開かれている中島にも足を伸ばし、怒和小学校で交流授業に参加するなど島民と交流した。
  このほか、一行が離日する直前にはお別れ会をかねた「観月・国際交流の夕べ」が東温市の西岡公園で開かれた。地区民との合同による手作りの行事。会場にはステージが設けられ、世界的アーチスト・岳人山さんの尺八や、媛銀音楽部「サウンドオアシス」の吹奏楽、和太鼓集団「心参太鼓」などの演奏のほか、地元子供会による獅子舞など楽しんだ。
  在伯県人会との共同事業である、この研修生相互派遣制度は1998年に始まり、これまでに双方合わせて47人が相互往来。日伯交流の架け橋を担う人材の輩出に一役買っている。
【ホスト・ファミリー並びに受け入れを担った人たち】
  【中予地区】村上空山さん(協会理事)中須賀繁子さん(研修生の友人)藤崎茂さん(研修生の親戚)米岡弘文さん(協会理事)、田中政利さん(松山島博実行委員長)、怒和小学校の皆さん、若江進さん(協会員・松山市議)勝田泰博さん(協会監事)和田一弥さん(協会理事)、東温市西岡地区の皆さん、県国際交流課の皆さん、三浦工業の皆さん、井関農機松山工場の皆さん、県立中央病院の皆さん、肥後政幸さん(松山城ガイド)、エリーゼ・メグミ・山本さん(ポルトガル語通訳)、ブラジル研修生OBの皆さん
  【南予地区】脇田玉枝さん(伊方町役場)濱松為俊さん(協会員)溜池透奥太さん(協会員)、井上善一協会長、米木千代司さん(三瓶)、上口等さん(西予市役所)沖本一平さん(西予市役所)、越智益子さん(内子町並みガイド)、伊方ビジターズハウスの皆さん、保内柑橘選果部の皆さん、前田丈文さんほかブラジル研修生OBの皆さん   
  【東予地区】渡邊勝さん(協会員)松岡一誠さん(協会員・今治市議)、檜垣造船の皆さん、今治市役所の皆さん、今治市国際交流協会の皆さん、今治タオル美術館の皆さん、石井一朗さん(しまなみガイド)大亀安美さん(新居浜SGG)河端幸枝さん(新居浜SGG)秋山明子さん(新居浜SGG)永易真弓さん(新居浜SGG)白石峰子さん(新居浜SGG)
  〈事務局から〉このほか、多数の方々に支えられました。ありがとうございました。(S)
■ 第6期 ブラジル研修生4人が来訪 ■
地球の裏のふるさとへ 雨上がりの松山城へ
写経も習いました 元同僚に囲まれて
あこがれの着物姿 道後温泉、すてき
佐多岬灯台で風になる 怒和小で和やか交流
しまなみは絶景、絶景 三瓶祭りの輪の中へ
観月お別れ会に300人
友情出演の尺八 すごい!太鼓台
 ■ ━━━ 第6期ブラジル研修生 
             〜出会いに感謝 あの人、あの笑顔〜
研修制度のありがたさ
イベッティ・ノリコ 
フジサキさん
 愛媛で研修した20日間は毎日が楽しく意義深く過ごすことができました。心から感謝をいたします。
私にとっては25年ぶりの日本訪問でした。笑われるかもしれないけれど、まずトイレに入って「TOTO」の文字を見たとき、ああ、日本にやってきたんだ、と思いました。そして、道後温泉に入って、とてもリラックスしました。
 松山市や、西予市、新居浜市では、にぎやかなお祭りを拝見することができました。研修生OBや東温市の方たちがお世話してくださった観月パーティーは生涯残る思い出となりました。般若心経や生け花などすぐれた文化も学ぶこともできました。また、島の人たちを含め大勢の人に出会うことができました。
ブラジルの日系人は4世の時代です。時代が変わっても日本人としての誇りを忘れてはならないと思います。研修生の制度がいつまでも続くことを願わずにはいられません。
お世話をしてくださった皆さん、本当にありがとうございました。今度は私たちがお世話をする番です。ブラジルでお待ちしています。
温かい受け入れに感動

メリッサ・メグミ
 シライシさん
 思い出に残る今度の旅をお世話してくださった皆様に心から感謝をします。愛媛は私にとって特別な場所です。今度の訪問では8年前とは違った形で愛媛の姿を見届けることができました。
  特に、三瓶町が心に焼き付いています。見事な夕日を見ることができたし、地方祭の輪の中に入ることもできました。このほかタオル美術館や砥部焼の窯元の見学も日本文化を学べた点でとてもよかったです。手織りのタオルを作るのに3年間もかかるなんて、とても驚きました。
  旅を通して、多くの友人や、自分の家族のようなホストファミリーに出会うことができました。8年前の友人を大勢呼び寄せてくれ懐かしい思い出をよみがえらせてくれた中須賀さん。二宮金次郎のことや書道を教えてくれた村上さん。瀬戸風公園に案内してくれた濱松さん。錦鯉や日本の農業のことを教えてくれた前田さん。人生いくつになっても強い情熱で生き抜くことの大切さを教えてくれた河端さん。一緒に釣りを楽しみ鯵のことについてレクチャーしてくれた田中さん…。本当にありがとうございました。
瀬戸の景色すばらしい
チアゴ・キヨシ   
ナカヤさん
 祖父母の国・日本を訪ねることは長年の夢でした。夢をかなえてくださった皆様に感謝いたします。松山空港に着いたときの大歓迎ぶり、そして、別れ際での大勢の見送り。最初から最後まで感激することばかりでした。
  心に残るシーンは数々あります。温泉につかり、勇壮な祭りを見物した道後。しまなみ大橋の美しい姿を楽しんだ船の旅。圧巻だった新居浜の太鼓祭り・・・。そして、学校で過ごし田中さんと釣りに興じた上怒和島。瀬戸の美しい景色には心底魅了されました。
  松山では祖父の親戚にも会えてすばらしい時間が持てました。親戚の全員には会えませんでしたが、今度の旅でルーツを知り、つながりを求めていことは大切なことだと実感しました。
  ホストファミリーとして手厚いもてなしをしてくださった溜池さん、沖本さん、白石さん、田中さん、藤崎さん。また、私を自分の息子のように世話をしてくださったSさん。皆さんに感謝いたします。
  愛媛にはもっと長く滞在したかった、楽しさに満ちた時間はあっという間に過ぎた、というのが私の実感です。本当にありがとうございました。
日本文化の本質を体感

リエ・フジサキ  
マツダさん
 愛媛で過ごし経験したことは、最高の思い出としていつまでも心に残るでしょう。すばらしい旅をかなえてくださった皆さんに感謝します。
  滞在期間中、日本の風景や、歴史、文化、芸術を垣間見ることができました。伊方や、三瓶、今治周辺の山や海はとても美しく感動しました。松山、三瓶、新居浜のお祭りもエキサイティングでした。また、道後温泉、タオル美術館、砥部焼を訪問し、日本人の力強さと、微妙な領域にこだわりながら前進してゆく「文化的豊かさ」というものを感じ
ることができました。
  ホストファミリーの皆さんのことを思い出します。書や人生哲学を教えてくれた村上さん(この方は賢く穏やかな人柄でした)。私の祖先のことを学ばせてくれた藤崎さん。海外協会の会長として今度の旅を実現してくれた井上さん。家族同様に受け入れてくれた米木さん。日本の作法を丁寧に教えてくれた秋山さん。そして、田中さんは受容力に富み私たちをいつも楽しくさせてくれました。
  細やかな目配りをしてくださった海外協会の皆さんや、研修生OB の皆さん、ありがとうございました。
 

Copyright Ehime Overseas Association all rights reserved.